かろう【河漏】
             参考リンク  せかいのそばりょうり【世界の蕎麦料理】

中国のそばめんで、日本でいうそば切りのこと。「河漏津」という名の船着きの湊の名物で、そこの茶店で売っていたところから「河漏」と呼ばれた、と『本朝世事談綺』に述べられているが、付会の説であり中国でこの地名は見当たらない。「河漏子」のほか、「河婁」、「河洛」「飴飽」の俗字も用いられる。

中国のそば料理はというと、古くから知られているのは王禎(おうてい)『農書』(1313)に出てくる河漏であるが、これはソバ粉を延ばして煎餅あるいは湯餅(ゆもち)にする伝統的な食べ方である。日本のように麺にして食べる習慣もあり、ソバ粉をねって穴のあいた木の器に入れて上から圧力をかけ、トコロテンのように押し出す方式が一般的であり、筆者が西安で食べたのは、一見日本の焼きそば風の料理であったが、かなりの苦味を感じたところからみると、ダッタンソバも使われていたものと思われる。
                 
柴田書店 「蕎麦の世界」から『世界のそば料理』氏原暉男氏より