せいろう【蒸籠
                 参考リンク    すだれ【簾

@ 俗に「せいろ」という。もりそばの別称。そばを盛る器の名「せいろ」からよばれる。延宝(1688〜1704)から元禄(1688〜1704)の頃、そば切りを湯通ししないで「せいろ」で蒸して出す「蒸しそば切り」がはやった。その後、茹でたもりそばを「せいろ」に盛りつけるのは、その名残り。
「江戸は二八の蕎麦にも皿を用ひず。外面朱塗り内黒なり、底横木二本ありて竹簀を敷き、その上に蕎麦を盛る。これを盛りといふ。盛蕎麦の下略なり」と『守貞漫稿』にある。同じく幕末の頃品書きを見ると「蒸籠」の名があり、これが食器による名目そばであったことがわかる。また、天保年間(1830〜1844)、蕎麦屋が幕府に値上げを願い出たとき、値上げは許可できないが「せいろ」を上げ底にすることは許すという裁定で、現在の上げ簀になった。量は減ったが見た目には山盛り姿のせいろのことを新たに「盛り蒸籠」とよんだが、この呼称が詰まって「せいろ」という呼び方がうまれたともいう。なお、蒸籠は正しくは「せいろう」と読む。

A そばを盛る器のこと。「もりせいろ」と「ざるせいろ」とに大別される。
「もりせいろ」は長方形のもので21p×15pと20.4p×14.4pの二種類がある。前者を「7・5」、後者を「6・8」といった。
「ざるせいろ」は角と丸があり、角は長方形の19.5p四方、丸は直径21p。
高さは、「もりせいろ」が4.5p、「ざるせいろ」は角4.2p、丸5.1pが標準。
戦前までは、竹の簀の子がはめ込まれていたが、昭和26年(1951年)頃から「置き簀(おきす)」という細かく割った竹を編んだ簾(すだれ)いわゆる「竹ス」が一般的となった。
この他に、竹製の「もりせいろ」、「角せいろ」や「御膳せいろ」と呼ばれる22.5p角の大型の大せいろ、四隅に角の出た「つのせいろ」、天ぷらがセットできる「天せいろ」などがあり、仕様は 店によってまちまちであり、特注品が多い。「御膳せいろ」は蒔絵などをほどこした高級品で、「茶そば」など色物そばを盛るのに用いられる。



    丸せいろ         角せいろ

つのだしせいろ【角出し蒸籠】
 
四隅に耳の出た形のせいろ。江戸から明治初期にかけてのものは正方形で分厚く、頑丈そのものだった。

つの出しせいろ
昭和初期まで使われていたつの出しせいろ。
(東京寒風「室町砂場)