そばのえいよう【蕎麦の栄養】
     

ルチンはビタミンPの一種で、毛細血管を丈夫にし、高血圧や脳出血の予防効果があるという。穀類ではそばにしかなく、しかも多量に含まれている。いわゆるポリェノールにはコレステロールの血中での酸化、つまり善玉から悪玉コレステロールになるのを防ぐ働きがある。
また、脳の記憶細胞を活性化させる助きもあるといわれる。そして、ルチンはそばの外層部分に多量に含まれていることがわかっている。つまり、殻の部分に限りなく近い三番粉四番粉にいっばい詰まっている。
そばは大きく田舎そば系とさらしな系に分けられる。田舎そば系というのは、“薮系”のそばのような黒っぼいそばで、多くは挽きぐるみ(全層粉)を使い、白っぼいそばの“さらしな系”は、そばの実の芯を中心とした内層粉を使っている。したがって、ルチンの摂取に関しては、田舎そば系に多く含まれている。
色の白いさらしなそばと相反するのが、色の黒い四番粉で打ったそばで、そば穀すれすれまで挽き込んだこの四番粉は俗に ″さな粉″ と呼ばれ、香りは高いが、舌ざわらが悪く、値段の安さだけが取り柄。しかし、、このさな粉≠ナ打ったそばに肝心のルチンや食物繊維が一番含まれているのである。
。一般にそばは栄養が少ないと思われているが、そば粉(全層粉)のたんばく質は100g当たり12.1gなのに対して、精白米は6.8gと2倍近くも含まれている。たんばく質の栄養価を示すアミノ酸スコア(必須アミノ酸を満たす指標)も精白米の65、小麦粉の44に対して92と高く、植物性たんばく質の中では最良の部類に入る。
ほかにも基礎体力を整えるスレオニンや、美もい肌を保つシスチン、米や小麦粉のたんばく質に不足しているリジンがたっぶりとある。リジンは疲れをいやし、集中力を高める働きがあるといわれている。また、そばにはビタミンB1、B2は多く、米や小麦の約3倍も含まれている。ただし、水溶性のため、ゆでている間に溶け出してしまう。ルチンにしても一部が溶け出すため、“そば湯”はビタミン類やルチンの貴重な補給源ということになる。
また、そばは肝臓病の予防にいいと、江戸の昔から知られている。飲みすぎで肝臓の中に脂肪がたまってしまう病気、いわゆる脂肪肝がそれで、その予防にコリンという、そばに含まれるビタミンが有効だという。

そばの栄養価

もりそば 天ぷらそば きのこそば 月見そば かつ丼
エネルギー ki 254 581 315 431 970
たんぱく質  g 7.9 19.9 12.3 17.8 28.9
脂 質     g
17.4

38.6
糖 質     g 49.1
60.6
116
塩 分     g 微量 4.5 4.5 4.9 3.9
鉄 分    mg
2.8
3.3
ビタミンA   IU


390
ビタミンB1  mg 0.25 0.32
0.6 0.77